車中泊のために車を選び、改造する。趣味じゃないとやってられない世界です。
こんにちは。
車中泊のブログ。
「いいよ!」「おすすめだよ!」「みんなやろうよ!」
というポジティブ記事か
「すぐ飽きる」「迷惑行為が多い」「YouTubeのネタ」
というネガティブ記事か
両極端なんですよね。
なので車中泊歴3年の私が、中立的な立場で車中泊のメリット・デメリットを紹介します。
はじめに言っておきます。好きじゃないと無理。
あなたに趣味はありますか?
キャンプ、登山、マラソン、カメラ…世の中にはたくさんの趣味の世界があります。
その中の趣味の一つ、それが車中泊です。
なので、「宿泊費が浮くから」「自由気ままに旅行できそう」
という理由だけで車中泊を始めるとだいたい失敗します。
それは
「興味がない」「好きではない」のに始めてしまうから。
例えば、コロナ禍に、アウトドアで他人と接触が少ないという理由でキャンプが大流行。
キャンプは現代の便利な生活とは正反対の体験活動です。
火起こし、テントの組み立て、悪天候の対処、寒暖への対応…
これら「メンドクサイ」ことを楽しめる人でなければ無理。
だからコロナ禍の終わりとともにブームも終了。
今では、リサイクルショップにキャンプ用品が山積みです。
同じ理由で車中泊ブームもありました。
そして今、キャンピングカーや車中泊の設備も中古で大量に出回っています。
キャンプよりはるかにお金がかかったはずなのに。
きっと車中泊を辞めた人は
「やるんじゃなかった」
と後悔しているでしょう。
なので、この後は後悔する人が少しでもいなくなるように
デメリットから先に書こうと思います。
デメリット
車を買っただけでは快適な車中泊にならない
購入するだけで快適な車中泊をしたいなら、キャンピングカー一択。
でも新車で買うと、軽キャンピングカーでも300万~、ワンボックスで500万~、本格的なものでは1000万~という世界。
いくら宿泊費が浮くといっても、元を取るのに何泊すればいいのでしょうか。
では普通のワンボックスなどを使うのはどうか?
よく座席を倒してフルフラット!とか3列目をたたんで広々空間!とか
カタログには載っています。
でも、シートには凹凸があるし、床や壁にも凹凸はあります。
そのままでは快適とは言えません。
また、断熱材が入っていないので、夏は灼熱、冬は極寒。
無改造で車中泊できるのは春と秋の短期間だけです。
車中泊マットなどもありますが、凹凸を完全になくすことはできません。
車中泊したら疲労が溜まった。よく聞きます。
それでも車中泊したいかどうか?考える必要があります。
改造にお金と知識がいる
YouTubeには、車中泊仕様に改造して楽しんでいる人たちがたくさんいます。
とことん快適になるようにバンなどの貨物車をDIYしていますね。
主な改造個所は
・サブバッテリー、インバーター(100Vが使えるようになる機械)かポータブルバッテリーで家電品を使えるようにする。
・内装を全部剥がして断熱を施す。
・FFヒーターやエアコンをつけて一年中快適にする。
確かにここまでやれば車中泊はかなり快適になります。

私も上のような改造は一通りやりました。
費用はざっと改造費だけで20万ほど。
全部専門業者さんにお願いすると、費用はおよそ倍の40万~になります。
そもそもやってくれる業者さんが少ないです。
じゃあDIYするか!となるわけですが
改造するための道具や資材が必要です。
ドライバー、電動ドリル、ジグソー、巻き尺、木材、設備…
そしてサブバッテリー設置には電気の知識が。
断熱改造やヒーター取り付けには車両改造や車検対応の知識が必要になります。
配線不良で火災を起こしたり、改造後に車検が通らなかったり。
DIYにはそんなリスクがあります。
そこまでして車中泊をしたいのか?を考える必要があります。
移動に時間がかかる
さて、車中泊カーはできた!
出発だ!
ドライブ-宿泊-ドライブ-宿泊-ドライブ-宿泊…
車中泊旅は基本こんな感じ。
飛行機や電車と違い移動時間が長いです。
「つまらないかも・・・」
一瞬でもそう思った方は向いてないです。
「これがバンライフってやつか!楽しそう!」
そう思った人は、向いているかも。
ベースの貨物車は乗用車の基本、乗り心地、燃費が終わってる
車中泊カーの条件は広い荷室とたくさんの荷物を運べること。
なので「貨物車」と呼ばれるバンタイプの車を選ぶ方が多いです。
私も「日産バネットバン」を選びました。
荷物を900㎏まで積むことができます。
でも実際は乗員をいれても半分以下の200㎏程度しか載せません。
すると、900㎏に耐える強いバネがドン!ドン!と段差を超えるたびに突き上げます。
また、重い荷物を載せる頑丈な重いボディー、回転数の高いエンジンで燃費は悪い。
高速でリッター10km、街乗りで7km程度(ガソリン車)です。
ディーゼルだともっと燃費は良いし燃料代も安いですが、修理やパーツ代がガソリン車より高く、維持費がかかるともいわれています。
趣味なら許せるデメリットですが、安く旅行したい!となると微妙です。
たぶん短期間で同じ目的地へ向かうなら、安いLCC+JRの方が時間も費用も節約できます。
車中泊可能な場所が少ない(道の駅はトラブルのもと)
私は、道の駅での車中泊は基本しません。
ただし、(駐車して、トイレを借りて仮眠をとって出発)はします。
でも、それだけ。
車の外にテーブルやいすを出す行為はもってのほかですが、トイレで歯磨きなどもしません。
自分が普通のドライブで道の駅に寄った時、「嫌だなあ」と思うことはしないようにしています。
他にも商業施設の駐車場はもちろんダメですし、公園の駐車場も迷惑。治安も心配です。
その点オートキャンプ場やRVパークは設備も充実して車中泊OK。
でも少ないのが難点です。
メリット
さあ、「やっぱり車中泊はハードルが高いしやめておこう派」と
「デメリットはわかった。でもやってみたい派」に分かれましたね。
やってみたい派は以下のメリットをどうぞ。
きっと背中を押してくれるはず。
車中泊車を自分で作る喜びがある
DIYや車いじりが好きな人は、自分好みに車中泊仕様にしていく楽しみがあります。
ベッドの高さは?荷物スペースは?テーブルは?

限られた空間を工夫して作り上げる「世界に一つだけの車」
車中泊仕様にするための情報収集や実際のDIY。
そこにかける膨大な時間を楽しんで使えるか?
車体に穴をあけたり!、ネジを打ち込んだり!する勇気があるか?
OKなら、もう車中泊が趣味として楽しめる人。
ようこそこちらの世界へ。
寄り道や予定変更が自由
デメリットで「ドライブと車中泊の繰り返し」と伝えましたが、それがメリットでもあります。
道沿いのちょっとしたお店、観光地、日帰り温泉。
寄ってみたいと思ったらすぐ寄れる。
また、行く予定だった場所が天気悪そうなので別の場所にする。
そんな予定変更も自由です。
「旅行は計画、予定通りじゃないと気が済まない」という人には不向きですが
「自由気ままに旅したい、偶然の出会いを楽しみたい」という人には最高。
2025年の夏に「東日本車中泊旅」で青森・岩手・宮城・栃木・静岡と5連泊しましたが、それはそれは楽しい旅でした。
これについてはまたいつか旅行記を。
RVパークが増えて快適な車中泊スポットが増えた(宿泊コスト減)
以前は車中泊を公認の場所で、と考えるとオートキャンプ場でした。
それはそれで楽しかったのですが、別に自然の中で泊まりたいわけじゃない。
そんな時もあります。
キャンプ場は山の中が多く、交通の便が悪かったり、周囲にお店がなかったり。
そこでおすすめなのが「RVパーク」という車中泊専用の施設。
最近増えてます。
道の駅の中に作られていたり、温泉施設に併設だったり、街中の駐車場だったり。
便利な場所が多い。
しかも、トイレは24時間、水道設備あり、外部電源ありと至れり尽くせり。
例えば最近の夏の車中泊ではクーラーが必須。熱中症対策ですね。
でもエンジンかけっぱなしはダメ。
なので私の車には家庭用のエアコンを設置。
外部電源が大活躍してくれます。
さらに驚きなのはRVパークの使用料。
一泊一台当たり2000円~4000円が相場です。
人数に関係なく一台当たりというのがうれしいですね。
もちろん乗車定員以内ですけど。
浮いた宿泊費を食や体験にまわせる。
そんなメリットもあります。
まとめ
いかがでしたか?
メリット・デメリットを自分にあてはめて考えることができたでしょうか?
繰り返しになりますが、車中泊は「趣味」です。
趣味に時間やお金がかかるのはいわゆる「推し活」と一緒です。
特に家族をお持ちの方は、みんなでよく考えてみましょう。
共通の趣味になるなら家族の絆が深まります。
独りよがりで家族から不満が出れば孤立へつながります。
どうか皆さんが楽しい「車中泊ライフ」「バンライフ」となりますように!



コメント